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ペットの血を吸う外部寄生虫というとノミやダニが有名ですね。いつも一緒にされているので同じ仲間かなと思われがちですが、意外なことにダニはノミのような昆虫ではありません。
分類上では、ダニはクモと同じ仲間です。
卵からかえったばかりの幼生時代には足は3対しかありませんが若虫以降では4対あります。(昆虫の成虫は3対)
ダニには何千種もいて、その分類も難しいといわれています。
ペットや人の血を吸うダニで比較的よく研究されているものにはマダニ科とヒメダニ科の2つがあります。英語だと、マダニ科のものは一般にHard
Ticks(固いダニ)、ヒメダニ科がSoft Ticks(柔らかいダニ)の名で知られています。
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<左>吸血後のマダニ <右>吸血前のマダニ
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ダニのライフサイクル
ノミとは違い、卵以外は全て動物の血液をエサとして成長します。
若虫の期間はダニの種類ごとにかなり差があって中には7回も脱皮を行うものもいます。従って、卵から成虫になるまでの時間も種によっても違い、気候などの外的要因にも影響されます。
同じ種類であってもダニが好む気候の地域では成長も早く、そうでない地域ではゆっくり成虫になるようです。
また、困ったことにダニの方がノミよりも飢えに強く、吸血しないでもかなり長期間生き延びられることがわかっています。
(1)卵の時期
- 地上で産卵される
- 1回の産卵で2000〜3000個が産まれる
- 約17〜30日程度でふ化して幼ダニになる
(2)幼ダニの時期
- 葉の先端などに移動して動物に寄生する
動物の歩く振動や熱や二酸化炭素を感知する
- 吸血した後、脱皮するため地上へ落ちる
脱皮のため10〜18日間地上で生活する
(3)若ダニ時期
- 再び葉の先端などに移動して動物に寄生する
- 約3〜6日くらい吸血した後、脱皮のため地上へ落ちる
- 脱皮のため12〜20日間地上で生活する
(4)成ダニの時期
- 再び葉の先端などに移動して動物に寄生する
- 約3〜10日間吸血し地上へ落ちて産卵する
- 吸血によって、吸血前の100〜200倍の大きさになることがある
 マダニの吸血方法
このようにマダニは、卵からかえると即、吸血を開始します。
では、マダニはどのように吸血をするのでしょうか。
マダニも蚊のように管状の口器を動物の 皮膚に刺しこんで吸血します。この吸血管の表面にはギザギザした突起があり、一旦差し込むと抜けにくい構造になっています。
また、マダニは温度の高い方へ移動する 習性があり、体に食いついた場合、皮膚の奥へ奥へと食い込みます。さらに、マダニの場合は、セメント質の物質を分泌してしっかりと固定するという念の入れようなの
です。このセメント質はマダニが十分に血の食事をとり終わるころには溶けてしまうそうです。
次に、吸血と唾液の分泌を繰り返しますが、これにより周囲の組織が破壊されます。最初はゆるやかな吸血、その後は急速な吸血を行います。
吸血前のマダニならば、たいして問題はないのですが、すでに吸血中 のときはマダニの体を引っ張ってもそう簡単にとれるものではありません。中でも Ixodes 属のダニの口器は長めにできているので、自然に離れるのを待った方が安全なときもあります。
無理に虫体をひきちぎると、口下片が皮膚内に残存し、異物肉 芽腫などの炎症が続発し、切開除去が必要になります。
さらに、ダニの種類によっては人間にも怖い伝染病を媒介するものがあるので、素手で触るのではなく、ピンセットやゴム手袋をはめることをお勧めします。取り除いたダニは、体の色や特徴を記録しておくと、万が一後で発症した場合に診断の決め手にもなります。
マダニはノミと違ってペットの体をあちこち動き回ったりすることはあまりしないため、ゴミと見間違えやすいです。
特に草むらの多い場所で遊んだ後や、散歩から帰ってきた後はペットの体全体をよくチェックしてあげましょう。
 マダニの取り方
一旦差し込むと抜けにくい構造になっている上に、セメント質の物質を分泌してしっかりと固定するという念の入れようなので、吸血中のマダニをとる際には十分に注意が必要です。
(1)方法1・・・待つ
ダニが自然にペットの体から離れるまで待つ。
ダニを取り除いた後は傷を消毒する。
(2)方法2・・・ダニをひき抜く
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(1)
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脱脂綿又は綿棒にクロロフォルム、エーテル又はウォッカなどのアルコール度の高いお酒含ませ、ダニに塗って数分〜30分くらい待ちます。 |
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(2)
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ゴム手袋をはめた手で、ピンセットなどを使ってダニの体ではなく、出来るだけ動物の皮膚に近い部分をはさむようにして、ねじらずにゆっくりと一定の速さでひき抜きます。この時、力を入れすぎてダニの体を傷つけたり、体液が出ないように注意します。(体液に病原体が含まれている可能性があり、ダニが刺した傷から感染する恐れがあります。) |
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(3)
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ダニを取り除いた後は、普通の傷口の扱いと同じように消毒をします。 |
 マダニの生活場所
マダニがどのような成長吸血方法をするかおわかりいただけましたでしょうか。
次に、マダニの生活場所について説明をします。
マダニの発生には温度や湿度など様々な要因が複雑に関与しています。
一般にマダニの活動季節は春から夏といわれています。実際、よく研究されていて全国的に広く分布し、重篤な病気を媒介するフタトゲチマダニは、春に活動を開始し夏
には成ダニの数が最も多くなります。秋にはこれらが生んだ卵がかえるので幼ダニが多くなります。冬季は冬眠し、春にはまた活動を再開します。しかし、地域やマダニ
の種類によっては冬季にも寄生が認められるものもいます。
(全国に分布するキチマダニ、シュルツェマダニは冬でも動物に寄生することが確認されています。)
屋外の草むらなどには、幼ダニ、若ダニ、成ダニの3段階のマダニがいます。これらは草に登り、葉っぱの先端で犬や猫などの動物を待ちます。そして動物
が近くを通過したときに付着し、皮膚へたどり着くと吸血を開始します。
マダニは動物からの熱、振動、二酸化炭素を検出する独特な感覚器官によって動物を探します。 幼ダニと、若ダニは3〜8日間ほど吸血し、宿主から離れて地上に落ち脱皮します。成ダニも3〜11日間ほど宿主の血を吸い、交尾して地上に降ります。メスダニは何千個もの卵を生みます。
マダニは動物のカラダ全体に寄生しますが、特にまぶたや耳、胸、内股、肛門のまわりなど、やわらかく、毛の少ない部分を好んで寄生する傾向があります。
寄生しやすい所
○顔周り(耳・目の上・下あご・口の周りなど)
○腹部 (内股のあたり・肛門の周囲)
○四肢 (指の股・パッドの間)
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マダニの被害
前述のように、マダニの吸血は皮膚への多大な被害をもたらします。しかし、マダニの被害はそれだけではありません。マダニは人畜に対する種々の感染
症媒介に関係しており、人間の生活にきわめて重要な関わりをもつ生物なのです。
日本では過去においてマダニ媒介性の感染症があまり知られていなかったこと やマダニ類の大多数が主として野生動物を宿主としており、その調査研究が困難であったことから、マダニの感染疫学や防除に必須である生活史に関する研究はあまりな
されていなかったのです。マダニによる感染症には人畜共通のものが多く、その中には死に至る病も少なくありません。
ここでは、マダニによって引き起こされる病気について説明をします。
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マダニにまぶたから吸血された犬
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(1)マダニが引き起こす直接的な病害
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貧血
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マダニは寄生期間中に、吸血前の体重の100倍もの血液を吸うので、大量に寄生を受けた場合には貧血が見られます。 |
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皮膚の細菌感染
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皮膚に寄生したマダニを犬が除去しようとして掻いたときにできる傷に、細菌が感染する事があります。 |
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アレルギー
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マダニは吸血する時に動物対内に唾液を注入します。これによって動物がアレルギー状態になる事があります。 |
(2)マダニが媒介する病気
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マダニの予防法
家庭でできる予防としては、マダニをつけないこと、即ち山間や草むらには立ち入らないことが大切です。
元気なペットは、飼い主が注意をしていても、マダニの生息地帯に入ってしまうでしょう。その時は、お散歩から帰ってきた後に、前述のマダニが寄生しやすい毛の少ない部分をこまめにチェックしてあげてください。
ただし、ノミダニ駆除薬を投与していれば、そのような心配は全く必要ありません。
弊社で扱っております製品は、マダニに対して最も効果の高い予防薬です。
投与後36時間から48時間以内にマダニをほとんど駆除し、さらに効果は約1カ月間持続するタイプと、ややゆっくりとした効き目のタイプを取り扱っています。
マダニの付きやすい環境にお住まいの方は、2週間に1回の投与をおすすめします。
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